今回は排水、空調ドレン等の勾配のある配管の描き方を紹介します。
新しく描く方法ももちろんですが、描いた後の修正方法もまとめました。
設備の図面屋にとって、勾配のある排水が一番やっかいですよね。
Rebroの排水は、とっても描きやすいと思います。
特に修正が楽チンです。
個人的には、Tfasに比べ修正は倍速です!
竪管と立上げ位置(器具、掃除口)をプロット
「配管」→「竪管」でプロットします。
メインの竪管は階高分の長さとし、器具や掃除口はなるべく短い長さで描きます。(今回は200㎜)
長すぎるとチーズ接続されてしまうので。
プロットするとこのようになります。
(文字と十字マークはプロット用のただの汎用図形)
メイン横引き管を描く
「配管」より、勾配の起点(壁や通り芯等)を決め、勾配1/100で「先上がり」で描いていきます。
今回は、メイン竪管から右へ300㎜のポイントをFL+3000で押さえます。
「メジャー」を使うと便利です。
サイズ、高さ、勾配を「サイズ記入」するとこうなります。
上流の末端はだいたいの位置でいいです。
だいたいといっても、掃除口に45°で接続できるようなイメージで描いています。
枝管を描く
高さを「メイン管と同じ」にします。勾配は「先上がり」です。
だいたいの位置でメイン管をクリックして枝管を途中まで描きます。
(仮線を引いて器具芯に合わせて描く方法ももちろんあります)
枝管をクリックすると青色■の移動ハンドルがあるので、これをつかんで横に動かして、X方向を器具の位置に合わせます。
このとき「座標補正」をONにしておいたほうがやりやすいです。
枝管2本ともX方向を器具位置に合わせました。
器具竪管と枝管を接続する
器具の竪管と枝管を選択し、右クリックから「クイック結合」で完了です。
サイズ記入もするとこのようになります。
【注意】
枝管を描かずに、器具の竪管とメイン管を選択し「クイック結合」しても接続できます。
ただし、勾配はゼロ、水平になってしまいます。
まあ、とりあえず全部つないでから勾配を修正するというやり方もあると思います。
竪管と掃除口をメイン管に接続する
同様に「クイック結合」でつなげます。
掃除口は90°エルボで接続されました。
90°エルボを45°エルボに変更する
90°エルボをクリックし、青色■の移動ハンドルをつかんで、斜め上に動かすと簡単に45°エルボになります。
「45°エルボ」が出てこない場合は、距離が不足しているはずです。
今回も最初の掃除口の位置では出てこなかったので掃除口を少し遠くに動かしました・・・
掃除口を付けて断面記号を消す
「給排水金具」からCOAを選んで配置します。
また、掃除口を付けた部分は「断面記号」を消したいと思います。
竪管部分を選択し、プロパティから非表示にします。
勾配の確認をする
最後に念のため「勾配の確認」をします。
「配管」→「勾配」横の「▼」→「勾配の確認」です。
勾配の確認はまめにやったほうがいいです。
操作ミスで逆勾配や水平になっていることもよくあるので。
完成したのがコレです。
【修正方法】器具の位置が変わった
器具の位置が変更になった場合の修正方法です。
STEP1
まずX方向に枝管を移動します。
メイン管から1個目の枝管を選択します。
「系統選択」横の「▼」→「末端まで」をクリックし、緑の矢印の器具側のほうをクリックします。
これで枝管がすべて選択できます。
枝管の青色■の移動ハンドルで横に動かしてX方向の位置を合わせます。
STEP2
次にY方向に動かします。
エルボと竪管を選択し、同様に青色■ハンドルで動かします。
STEP3
最後にサイズ記入の位置を修正します。(変な位置にサイズ記入が残っている)
これも引出線の青色■のハンドルをつかんで継手の位置に移動します。
これでサイズ記入も含め、すべて修正されました。
ちゃんと高さも連動して修正されています。
【修正方法】高さを変える
メイン竪管から1個目のメイン横引き管を選択し、先ほどと同様に「系統選択」→「末端まで」で全体を選択します。
高さ変更の矢印をクリックすると、画面左上に設定画面が出ます。
「◎絶対 中心」を選択し、高さを入力します。
高さの「基準位置」に気を付けましょう。
オレンジ色■(基準位置マーク)をつかんで、指定したい基準位置に移動させます。
Enterで完了です。
サイズ記入の高さも連動して修正されます。
【修正方法】勾配を変える
「配管」→「勾配」をクリックし、勾配値を入力します。
気を付けるのは先ほどと同様で「基準位置」です。
ココの高さは変えたくないというポイントにオレンジ色■を動かしてEnterで完了です。
これですべて勾配1/50になり、サイズ記入の勾配値、高さも連動して修正されました。
まとめ
今回は排水、空調ドレン等の勾配のある配管の描き方を紹介しました。
やり方は人それぞれかもしれませんね。
仮線を使ってやったり、一旦、水平で描いてから勾配を付加する方法や器具の自動接続など便利な機能もあります。
また私もいろいろ試してみて、便利な方法があれば紹介したいと思います。